31st January ,2006

イサムノグチ、谷口吉郎、重森三玲 シンポジウム

1/28、29に、岡山に行ってきた。。。



今日は、初日の出来事から。。。



イサムノグチ 谷口吉郎生誕100周年記念
   「美の鼓動、永遠に」萬來舎(ばんらいしゃについてhttp://www.keio.ac.jp/staind/219.htm)写真展

のなかの、

1/28  「伝統とモダニズムの融合~谷口吉郎、イサムノグチ、重森三玲の足跡をとおして~」シンポジウム

1/29  「重森三玲作 庭見学会」

に参加。。。


1/28のシンポジウムは、驚きのパネラー陣でした。

由良滋さん(建築家、谷口吉郎のお弟子さん)
金重晃介さん(陶芸家、人間国宝 金重陶陽のご子息)
重森千青さん(造園家、重森三玲のお孫さん)
杉山真紀子さん(東北芸工大講師、谷口吉郎のご子息)
高山雅之さん(岡山県郷土文化財団)
浮田隆司さん(万成石 山元)

秋元雄史さん(直島地中美術館館長)




シンポジウムは、一昨年に解体されてしまった萬來舎についての話だった・・・


現在は、新萬來舎として生まれ変わった。

デザインも多少変更されてしまった。。。

が・・・これからは新萬來舎も、谷口吉郎、イサムノグチの作品として世に知れ渡ってしまうのであろう・・・


そこに待ったをかけたのが今回の企画であった。。。



今の時代は、なんでもすぐに壊して、新しいものに変えてしまう。
もちろん、すべてが悪いなんて言わない。。。


でも、壊したものは、もう二度と作ることができないんだ・・・


壊してしまったらそこで終わってしまうんだ・・・


谷口の思いは?ノグチの思いは?新しいものには入ってないはずだ。。。

手がけてないんだから・・・


それでも世の中では新萬來舎を谷口やノグチの作品として見るのであろう・・・


私は、ものづくりをする人間の一人として、あまりに心が痛む・・・


世の中には、そんなあいまいな情報が溢れている。。。



今、ノグチや、谷口、三玲、ガウディ・・・彼らが作った物を見てどれだけ多くの人々が考える機会を与えらているだろう。

どれだけ、感動をもらっているだろう。。。

彼らの人生を考え、自分の今を見つめなおす。。。


私たちは、先人が残したものから多くのことを学んでいるじゃないか・・・



このシンポジウムで、一番心に響いた言葉・・・

「ノグチが好まれる理由は、タイムレスデザイン。それは永遠なんだ。壊されちゃいけないんだ・・・」

由良さんの悲痛な叫びでした・・・


そう、タイムレスデザイン。時代に関係なくいい、流行に左右されることのない永遠のデザイン・・・



壊したらおしまいなんだ・・・

いいものは伝えていかなきゃ文化が無くなるよ・・・

気づいた時にはもう遅い・・・

人に感動を与えるものは、いつか誰かの役に立つ。。。

きっと・・・

100年先、いや1000年先かもしれない・・・

それでもいいじゃないか。。。


今を生きる自分達のことばかり考えないで、子供や孫、未来の人類に残そうよ・・・

俺たちの生きた証を・・・



いいものつくろうよ・・・

いいもののこそうよ・・・



ものを大事にしようよ・・・

心を大事にしようよ・・・