7th April ,2006

限りある資源

資源。。。それは、限りあるもの

私たちが使っているほとんどの物は限りある資源で作られています。

便利になって、消費のスピードが加速している今、危機的な状況になってきているようです。。。

最近、こんな事件を知りました。。。


青森県の六ヶ所村にある原発再処理工場のお話です。
ある人が書かれた文章を添付します。




青森県の六ヶ所再処理工場で、3月31日、ついに日本原燃株式会 
社はアクティブ試験(プルトニウム抽出試験)を開始しました。 

4月1日からは、使用済み核燃料をせん断する作業が始まり、排気 
筒からの放射能の放出が始まっているとのことです。 

海への放射能の放出は、「分離」という工程が始まった後、貯蔵タ 
ンクが一杯になった段階で順次始まるそうです。「分離」の開始は 
約半月後とのことです。 

「原発一年分の放射能を一日で出す」という再処理工場。しかも、 
原発や再処理工場から放出される人工放射能は、自然放射能と違っ 
て、体内にとりこまれた場合、体外に排出されにくく、内部被曝の 
原因になってしまいます。 

隣接の岩手県では、県をあげての反対の声があがっているにもかか 
わらず、日本原燃株式会社はそれを無視してアクティブ試験(プル 
トニウム抽出試験)開始を強行しました。日本国内でのプルトニウ 
ム生産には、もはや、エネルギー資源確保という点からも何の意味 
もないにもかかわらず、です。核拡散の観点から、海外からの批判 
も集中しています。一企業のこのような横暴を許していいものでし 
ょうか? 




もう一件。。。



青森県の六ヶ所再処理工場が動き出すと、プルトニウムが分離され、高レベル放射性廃液が海に大量に放出されます。放出される放射能は、1年間で3億3000万ミリシーベルト。これは47000人の経口致死量に相当します。 

 事業者の日本原燃は「ヨウ素は海水濃度に対して魚で30倍、ワカメやコンブなどの海藻類で2000倍」に濃縮されると述べています。また、海に捨てられる放射能は、北海道から千葉まで流れていくことが予測されています。 

 また、大気中には希ガス放射能のクリプトン85が放出され、その年間放出量は、スリーマイル島原発事故時に放出された全希ガス放射能量の3.6倍になります。 

 青森県のりんご、長いも、ニンニクは全国一の生産高で、ゴボウ、ダイコン、サクランボもたくさん生産されていますが、こうした農産物が放射能によって汚染されます。青森県は「県産米は他県の米に比べ2倍の放射線が出る」と予測しています。




詳しい内容については「青森県六ヶ所村再処理工場」で。




これは、原子力発電が引き起こした出来事です。人命に関わる大きな問題です。

無農薬、有機栽培が見直されてきたこの時期に、生産者の努力を一気に吹き飛ばしてしまう深刻な状況です。。。

私は、ある人物と出会い、無農薬、有機栽培で頑張っている全国のたくさんの方とお会いしてきました。もちろん、青森の方もおられます。


上の文章を読んだ時、胸が痛みました・・・


この問題をすべて把握できていないので、直接的な意見は控えますが、電力問題をおこしていることは事実のようです。

そして、こんなことになることは原子力発電を始めた時にわかっていたことでしょう。

後になって、デメリットを小出しにする汚い例だと思う。。。


これが、今の政治か・・・日本の文化か・・・

なめんじゃねー・・・



なんで、こうなる前に危機的状況になるかもしれない事実をはっきりいえんのんじゃ?

これだけ情報化が進んだ世の中で、なんでみんなに伝えることもせんのんじゃ?

こんな状況の中、オール電化を進める企業はどうなっっとんじゃ?。。。
国はどうなっとんじゃ?



もっと、大々的に公表せんといけん事がいっぱいあるんじゃないんか?





この福山でも、鞆の浦の架橋問題、駅前再開発など、様々な問題が山積みです。

この問題でも、どこまで先のこと考えとんじゃ?

橋が架かった50年後は?100年後は?駅前にマンションどーんと建てて50年後は?100年後は?


・・・


ゾッとするわ!!!

産廃の山じゃ。

福山市じゃのうて、廃山市になるわ・・・


みんなで考えて、大事にしていかんといけん事がいっぱいあるんじゃと思う・・・

ほんまのこと、知らにゃいけんわ・・・

16th February ,2006

鞆の浦 桑田家復元!!!初 特別公開!!!

今日は、鞆の浦の桑田家に。。。

桑田家は、鞆の浦にあり、太田家http://www.citydo.com/prf/hiroshima/area_fukuyama/kenbun/rekishi/fukuyama013.html
http://hiyoko.mods.jp/blog/tomo2.html

と深くかかわりがある。



2/26、3/5、3/12に特別公開される。(お茶席も開かれます。)



もちろん庭もです。


そのための、準備の話を兼ねてのお仕事と、毎年行っている施肥を行いに行った。



ここの庭は、庭譚としての初仕事をした庭です。
江戸時代に作られた庭です。

多少、変わったところはありますが、ほぼそのまま残っています。

思い返せば、初めて入った時は、木もすべて刈り込まれ、弱った状態でした。。。

松は松くいでやられ、モッコクは枝枯れを起こし、モミジは団子になっていて、サツキやつつじは大きくなり、飛び石を歩けないくらいでした。。。

6年の管理で、ずいぶん景色が変わりました。
今では、毎年出る剪定枝の量が半分以下に減りました。

木が落ち着いた為、無茶に伸びないんです^^
上の枝が枯れかかっていたモッコクも今ではバリバリです。。。

ここでは、刈り込みばさみはいっさい使いません。。。

さつきもつつじもすべて手バサミで透かしをいれます。


時間のある方は是非!!!


ここは、鞆の浦の「町並みひな祭り」http://sanche.hippy.jp/tomonoura/hina/hina.htmの一環で公開される。


5th February ,2006

感動の出来事。。。

昨日、一昨日は、11月に行く予定だった 三原のO邸の手入れ。

四人で二日。。。



ここは、連絡先を載せていなかったこのブログを見て、リンク先の藤井製瓦さんに電話して、連絡を下さったお客様。。。


いつもお客様には説明するのですが、

「鋏の入れ方、手入れ方法はこちらにすべて任せてください。さわる樹もあればさわらなくて良い樹もあります。すべてをこちらに任せてもらいます。」

そういうことで、依頼をお受けした。。。



庭が大好きなお客様ですが、ここで今回感動の出来事が・・・

ここには六本の松がありますが、その内の一本が松枯れにかかっていた。
12月から症状が現れ、その時も見に行ったが、かなり症状が進み瀕死の状態。。。

この時期に松枯れの症状がでてくるのは今まで経験がない。


こんな寒い時期にマツクイの症状がでるんだろうか・・・
最近あったかかったから、可能性がなくもないかもしれない・・・

枝枯れ病、赤枯れ病、いろいろ考えてみたが、枯れ方、ヤニの抜け方からやはり松枯れと判断。。。

他の松に被害が及ぶのを防ぐ為、伐採を提案。。。

とても庭を大事にしていらっしゃるお客様で、一本の松枯れの木を伐採するかしないかでかなり悩まれた。。。。



私はそのお客さんの姿を見て感動した。。。


だいたい一般的には、「仕方ないから伐ってください。」というケースが多いが、瀕死の樹、しかも、もう戻る事はないだろうとこちらが判断した樹をどうにか生かせないかと何日も悩むお客様は少ない。。。


私は、自分の判断を説明し、最後の決断をお客様に委ねた。


が、なかなか結論がでない。


私は、「ゆっくり考えてください。何なら、樹に登ってみてはどうですか?」と提案した。


脚立をかけ、お客さんが登っていく・・・


「・・・」


「伐ってください・・・」



何度も何度も「もう駄目ですよね・・・」と自分に言い聞かせているようでした。。。



私は「わかりました。お酒を用意してください。」と答えた。。。




松に、

「お疲れ様。どうにもできなくて悪かったね。。。ゆっくり休んでくれよ。。。」

と心の中で言いながらお神酒をまいた。


そして伐採・・・



その後、お客様が「もっと早く気づいてやれば・・・悪い事をした・・・」と。。。




私はこう言った。

「これだけ大事に思われている樹もそんなにはないですよ。充分伝わっていると思いますよ。その気持ちだけで松も救われますよ^^」






手入れも終え、綺麗になった庭を見たお客様が、最後に・・・

「こんな鋏の入れ方をする庭師さんははじめて見ました。気に入りました。綺麗で丁寧な仕事をありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」



最高のお言葉を頂き、ホッとしてここを後にした。。。

31st January ,2006

イサムノグチ、谷口吉郎、重森三玲 シンポジウム

1/28、29に、岡山に行ってきた。。。



今日は、初日の出来事から。。。



イサムノグチ 谷口吉郎生誕100周年記念
   「美の鼓動、永遠に」萬來舎(ばんらいしゃについてhttp://www.keio.ac.jp/staind/219.htm)写真展

のなかの、

1/28  「伝統とモダニズムの融合~谷口吉郎、イサムノグチ、重森三玲の足跡をとおして~」シンポジウム

1/29  「重森三玲作 庭見学会」

に参加。。。


1/28のシンポジウムは、驚きのパネラー陣でした。

由良滋さん(建築家、谷口吉郎のお弟子さん)
金重晃介さん(陶芸家、人間国宝 金重陶陽のご子息)
重森千青さん(造園家、重森三玲のお孫さん)
杉山真紀子さん(東北芸工大講師、谷口吉郎のご子息)
高山雅之さん(岡山県郷土文化財団)
浮田隆司さん(万成石 山元)

秋元雄史さん(直島地中美術館館長)




シンポジウムは、一昨年に解体されてしまった萬來舎についての話だった・・・


現在は、新萬來舎として生まれ変わった。

デザインも多少変更されてしまった。。。

が・・・これからは新萬來舎も、谷口吉郎、イサムノグチの作品として世に知れ渡ってしまうのであろう・・・


そこに待ったをかけたのが今回の企画であった。。。



今の時代は、なんでもすぐに壊して、新しいものに変えてしまう。
もちろん、すべてが悪いなんて言わない。。。


でも、壊したものは、もう二度と作ることができないんだ・・・


壊してしまったらそこで終わってしまうんだ・・・


谷口の思いは?ノグチの思いは?新しいものには入ってないはずだ。。。

手がけてないんだから・・・


それでも世の中では新萬來舎を谷口やノグチの作品として見るのであろう・・・


私は、ものづくりをする人間の一人として、あまりに心が痛む・・・


世の中には、そんなあいまいな情報が溢れている。。。



今、ノグチや、谷口、三玲、ガウディ・・・彼らが作った物を見てどれだけ多くの人々が考える機会を与えらているだろう。

どれだけ、感動をもらっているだろう。。。

彼らの人生を考え、自分の今を見つめなおす。。。


私たちは、先人が残したものから多くのことを学んでいるじゃないか・・・



このシンポジウムで、一番心に響いた言葉・・・

「ノグチが好まれる理由は、タイムレスデザイン。それは永遠なんだ。壊されちゃいけないんだ・・・」

由良さんの悲痛な叫びでした・・・


そう、タイムレスデザイン。時代に関係なくいい、流行に左右されることのない永遠のデザイン・・・



壊したらおしまいなんだ・・・

いいものは伝えていかなきゃ文化が無くなるよ・・・

気づいた時にはもう遅い・・・

人に感動を与えるものは、いつか誰かの役に立つ。。。

きっと・・・

100年先、いや1000年先かもしれない・・・

それでもいいじゃないか。。。


今を生きる自分達のことばかり考えないで、子供や孫、未来の人類に残そうよ・・・

俺たちの生きた証を・・・



いいものつくろうよ・・・

いいもののこそうよ・・・



ものを大事にしようよ・・・

心を大事にしようよ・・・


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