13.6月.2006

安くいい庭

先日の日記のコメントから私の思い。。。
やはり、皆さん安く良い庭にしたいと思うのが当然で、その辺をどう折り合いつけていくのかというのは課題の一つです。
なるべく安くというのは、私の考え方とすれば、長い眼で見て安く、しかも無駄がないことだと思っています。
いくらその時に安く済んでもやりかえたくなるようでは高いものについてしまう。
一生その庭で満足できるように作るのがもっとも安くつく庭だと思います。
その為、私は、お施主さんとの話し合いになるべく時間をかけるようにしています。

「あせらないで下さい。やろうと思えばどうにでもなりますから、ゆっくり考えて最もいい方法をみつけていきましょう。」といつも投げかけています。

それから、今は撤去にお金のかかる時代です。いかにそこにある捨てられるような物に価値を見出すことが出来るかが私の仕事だと思っています。
それから、いかに現状を壊すことなくイメージを変えることができるか。という事に力を注ぎます。

環境問題も考え、できるだけ自分達でできることはやる。国に頼らず、使える物は使う。
それによって、大事な資源なのにゴミのように扱われる物を大事に使う。長所を引き出す。。。

人によってモノの見方には大きな差があります。
庭のことに関して言えば、それはわれわれ庭師にも問題があります。

値段の高い物がいいものだ。って風潮がありますから。

しかし、金さえ出せばいいものが作れるのであれば誰でもできます。
ゴミのように扱われている物の、いいところを見つけてやれるかが庭師の力量だと私は思います。
私は、そこを目標にしています。
確かに、安ければいいってもんじゃありません。
しかし、無駄にお金を出す必要はありません。

長い眼で安く済む方法をいつも考えて、お施主さんに説明させていただいています。