恩返し~スキルという餞別~
今週半ばから、「お祭り」のような現場に着工する。。。
本来なら一ヶ月はかけたい現場。
ただ、工期にいろんな制約があり二週間で完結せんといけんのんじゃ。
さらに、そのうち9日間は車の出入りができない。。。
実質、初めの5日間がほんまに勝負なんじゃ。
実は、今年の4月末で一番弟子であり番頭の竜樹は独立、帰省する。
それもあって、この工事には東京の仲間と、滋賀の仲間 計4人に応援を要請した。
竜樹は俺のもとに来て3年ちょっと。
まだまだじゃけど、ほんまに頑張り屋でよう成長した。
今週から4月末まで、面白い工事が続く。
この三か月の現場は竜樹への餞別じゃと俺はおっもっとる。
あいつが初めて俺のもとにきてはいった現場は『森×hako』じゃった。
昼夜関係なく二か月間、庭に没頭した。
来てすぐに、大変な現場を経験した竜樹は、完成前々日に疲労と安堵感からか寒気を装い倒れた。
しかし、完成前日の朝には元気な顔で出てきた。
そうやって、あいつは体力と根性を培っていった。
難しい仕事も、朝までかかってでもやらせた。
俺が現場を上がった後も、必死で頑張っとった。
そうやって、徐々に手仕事を教えていき、スキルを磨いた。
そして、様々な問題を起こすことで俺にも勉強させてくれた。
俺はずっと竜樹に言ってきた。
「20代のお前に充分な金は与えない。ただ、生涯お金を生むことができる『スキル』をおまえにつけてやる。だからがんばれ。求めることはだんだんレベルアップしていく。高い要求をされる度に、「ここまでは来た。」と思ってがんばれ。。。」
もうどこに行っても重宝される人材に育った。
本当の『スキル』は心の中にある。
『スキル』を身につけるだけの心と根性さえあれば、もうそれで十分なんじゃ。
最後に近い現場で俺は竜樹に餞別として、一流のスーパー助っ人を呼んだ。
東京 塩の潤 、滋賀 永屋タクロー。。。
彼らと共に一つの庭をつくることができるのは二度とないかもしれん。
この餞別で、もう一歩成長してほしい。。。
この経験は、必ず今後に生きる。
今、うちは「スタッフ募集」をかけとる。
でもなかなか応募がない。
若者に一言言っておく。
人生に安定なんかない。
もしもあるとするなら、それは「スキル」に他ならない。
この世に無くなる職業なんてない。誰よりも素晴らしい「スキル」と「根性」を身につければそれは一番の安定となる。。。
20代で金もっちゃだめじゃ。
お金がなくても楽しく遊べる「スキル」を磨くのも、20代の特権じゃけえな。
そんな20代で、楽して金もらったらほんとの楽しさはわからんのんじゃけえ。。。
とにかく苦しいことに飛び込んだほうがいい。。。
目先の金じゃなく、生涯の豊かさを真剣に考えてほしい。
話がそれたので、このことは後日、もう一度アップする。。。
とにかく、これからの現場で竜樹に餞別と共に恩返ししようと思う。
カタチは違うが、「スキル」と「楽しさ」というモノで。。。