31st December ,2013

今年も終わり。。。

                                                   尾道の住宅にて photo by Shinichi Sato

本年もいい一年でした

反省点もたくさんありました。。。

ただ、たくさんのことを実感できた一年でもありました。

本年の業務はこれで終了です。

毎年、大晦日から元旦にかけて、年賀状の作成をしていましたが、今年は年賀の挨拶をあきらめました

新年のご挨拶は大事なことではありますが、他にやらなければならない重要な業務を持ち越すことになり、新年早々スタートしなければなりません

来年も、さらに踏ん張る一年にしなくてはならないと決意しながらこの一年を締めくくりたいと思います

皆様、今年もたくさんのご支援本当にありがとうございました

20th December ,2013

ひとつの現場を終えて 『ひとつ』の重要性を思い知る。。。

昨日、ひとつの現場を終えた
今回の現場ほど「ひとつ」の大切さを噛みしめた現場は今までになかった
自分が「ひとつひとつ」を積み重ねてきたことも改めて思い知った
そして、これでよかったんだと痛感した
今回の現場は、大したことはしていない
鉄の屏風を立て、植栽をし、石を据えた。。。
ほんとに大したことはしていない
ただ、すごく力が出ている。。。
本来、9/6完成を目指していた
工事中、建築の撮影が延びたこともあり、竣工時期に余裕ができた
結局、10日余りも竣工が延びてしまった。。。
何度も自分の中でこれでいいんだと言い聞かせた
最後までとことんやろう、、、苦しみながらいつも言い聞かせる。。。
言うまでもなく、日数がかさむとお金は飛んでいく
人数入っているとそれは大きい
そういう考えたくないプレッシャーも押し寄せてくるのである
そんなことを忘れるように
端折っちゃいけない。。。端折っちゃいけない。。。
ひとつひとつ・・・いつかは終わる・・・『ひとつひとつ』
淡々と動く
連日連夜、作業は遅くまで続いた
そんな中で、あらためて多くの事を感じた
おれは、現場に入ってここまでやると決めたら何時になろうがやめない
集中に入ってしまう
ご飯さえ欲しくなくなる
とにかく好きなんだと思う
ただ、何が好きなのかに今回気付いた気がする
それは、「すべてを生かす」ことが好きなんだと。。。
それが庭かと言えば、そうでもないのだ
大きく言えば、「全体の空気感」。。。
そこから見えるすべてのもの。。。
大きなモノ は 景色。
それから 建築。
それから 庭。
それから 樹木。
それから 樹木が空に作り出す空間。
それから おっきな石。
それから 中くらいの石。
それから ちっちゃな石。
それから それらを作るために使う道具。
それから 職人の動き。
それから 作業中の杭や型枠。
それから 掘った土。
・・・・・
果てしなく細かくなっていく。
しかし、その細かい「ヒトツ」の集合体が、えげつない迫力をもつ『空気』を生み出すんだ
要するに、その「ヒトツ」がちゃんとできてなきゃそんな「空気」は作れないんだと痛感した
おれは、植栽や石組みをする前に、仕上げかというほど綺麗に地面を均す
また掘って荒れるのに、それでも均す
それは、へんな線が見えない空気の動きを止めるからだ
汚いラインが見えると、のってきてフラッシュバックのように見えた景色が一瞬にして消えてしまうからだ
植栽や石組みというのは、それだけ神経をつかう
集中してなきゃまったく何も決められないんだ
フラッシュバックのように目の前に現れる景色はすさまじく元気がよく、空気が踊ってる
それに押されて気分が乗ってくる
そんな時は、もう他のモノは何も見えてないのである
しかし、そんな時に何か気になることがあるともう前には進めなくなる
気になる事を置いてはいけないのだ
そんな時 「ひとつ」を大事にと良く思う
おれはさっき、何時になってもやめないと言ったが、好きで遅くまでしているわけじゃない。
『ひとつ』の積み重ねをやってきた結果、今のスタイルになった
どういうことかというと・・・
たとえば  「ひとつ」の仕事が終わるたびに、道具を整理する
そして、その日もう使わないなら片づける。
また使うものは一か所にまとめる
そして、次の作業に移りやすい準備をしておく
たとえば  右に歩いていくときには、右に持っていくものがないかを瞬時に判断し、あればついでに持っていく
たとえば  使った道具は立てて置き、地面や建物につけない
汚したくないから。汚れた道具をさわると手が汚れ、現場や周りの物を汚すことになるから
他にも 車を綺麗に止める 気が乱れるから事故につながるから
近所に人にあいさつする 苦情が出にくくなるから・・・
そういう細かい 「アホ」 みたいな 「はなくそ」 みたいな細かいことをいつも瞬時に考えながら動いてきた
その結果、作業に区切りがなくなった
「ひとつ」の作業が終わると すぐに次の作業に移れてしまうのである
簡単に次に移れるから 「次 これやっとこう」ってことになる
現場も汚れないから少し汚れたらすぐにわかる  だから作業のついでに短時間で掃除ができるようになった
結果的に、時間に余裕ができて考える時間をしっかり取り、凝縮して作業できるようになった
こんなこと言うと、おれはどれだけ細かい人間なんだと思うかもしれないが、ほんとはおれは細かくない
こんなことになったのは、いかに「短時間でロスをなくし クオリティーの高い仕事をするか。。。」を常に追求してきたからだ
かといって、今の自分が最高だとは全く思ってない
もっともっといい方法があるはずだと常に思ってる
だから、昨日やった方法と、今日やる方法が違うことはよくある
そして、いつも思うことは、
時間には限りがある  でも 『出来上がるモノ』 に限りはないということ
ということは、限界を決めるのは 『時間』 なのである
『ヒトツ』の作業で 1分でも1秒でも時間をつくることができれば、その 1秒 が 1年後 に 1日 に変貌する可能性を秘めているということだ
もちろん個人差はあるが、それだけ『ひとつ ひとつ』ということは大きい
もっと細かく言えば
『一歩』 をどこに踏み出すかが最も重要なのです
今回の現場で、多くの事を学びました
クライアント、関係者の皆様、仲間のみんな。。。
ありがとうございました
この現場、来年 『オープンハウス』 予定ですのでお楽しみに。。。