24.6月.2006

建築セミナー 安藤忠雄

先日の日記にも書いてましたが、兵庫県立美術館で開催された「建築セミナー」に参加した。



2時間の講演と座談会という形式だった。


講師として、

初日。。。
青木淳さん、西沢大良さん。

二日目は。。。
安藤忠雄さん、蓑豊さん。


青木淳さんは、ヴィトンなどを手がけた建築家。磯崎新アトリエを経て独立。
まったく偉そうぶる事もなく、ごく普通に、ナチュラルさがにじみ出た人だった。
当たり前だが、モノを見る眼に鋭い感覚をもった方でした。
とても好感がもてました。


西沢大良さんは、変わった視点で建築をされている方だ。
秘めた人間というか、にじみ出るものを感じた。


蓑さんは、金沢の21世紀美術館の館長さん。
すごい方なのだが、私の中では少し考えに疑問点があった。。。



何といっても、安藤忠雄さんには感動してしまった。
ミーハーな気持ちではなく。。。

やはり、考え方、人間性、レベルが違う。



私は昔から、安藤建築は好きなのですが、ただ一つ疑問があった。

それは、骨格がコンクリートの建築なので長くはもたないということ。
それから、もたなくなった時にでる、膨大なコンクリートガラのこと。


安藤さんは、そのことについてこう答えた。
「今の建築は、40年~50年で壊される。コンクリートの建築も、もって60年。でも、メンテナンスをすれば120年はもつ。
私は作る前に、お施主様にメンテナンスができますか?と問う。できません。と言ったお客さんにはさようならと言う。そして、自分が作ってきた建物は、責任もってメンテに行っている。今日もスタッフ10人連れて、朝から、今もスタッフはこの美術館のメンテをしている。」


兵庫県立美術館は、安藤忠雄の設計です。


そして昔から、
「私の建てた建物が嫌になった時には、私が買い取ります。」


といっていたそうだ。



120年しかもたんのか、とか、産業廃棄物がたくさんでることは気になるが、あそこまでズバッと心意気を聞いてしまうと、許せてしまう・・・

安藤批判をいろいろ言う人も少なくないが、やはり安藤忠雄はすごい!!!


コンクリートガラをどうするのかは聞けませんでしたが、環境のこともしっかりと考えているんです。

直島もそうですね。。。




とにかく仕事に対する情熱、生きる事を楽しんでいるオーラを感じると共に、自分に重なった部分があることが嬉しかった。。。


私も以前、お施主様を説得する時に

「私が作った庭が気に入らないのであれば壊して元通りにして帰ります。作った庭を見て判断してください。」

と言って現場にはいったことがありました。

あの時のパワーは自分でも凄かったと思う。
結局、2ヶ月かかり、無事終了した。





話が反れたが、とにかくいいパワーをもらったと共に、建築家と庭師の考え方にそう違いがないことを実感できた二日間でした。。。