14.3月.2007

そういうひとにわたしはなりたい(後編)


私には、不思議なくらいたくさんの良い出会いがあります。

自分に何か足りない時、必ずと言って良いほどそれを教えてくれる人物がフッと現れます。。。



ここ最近、とても親身になってくれるアニキ的存在の方にお世話になっていました。

そのアニキは、なんでこんなに良くしてくれるんじゃろう・・・って思うくらい俺のことをかわいがってくれます。いろんな事を教えてくれる。

アニキにとって俺は何の役にもたてないのに、それどころか迷惑ばっかりかけとるのにアニキはそんなことは構わず、ニコニコしていろんなことをしてくれます。


アニキは、若い頃札付きのワル。。。
停学18回で表彰されたという。。。
鑑別も少年院もいった経験をもつ。。。

校長さんに、「お願いだから辞めてもらえんか。」って頭下げられたくらい悪かったらしい。


目をあわしたら
「おどりゃー、なにガンたれとんなら!!!しばきまわすど~!!!」

目をそらせば
「おどりゃー、なに無視しょうるんなら!!!しばきまわすど~!!!」

と、こんな風だったと周りの人から聞いた。。。


18歳を境にコロッと人間が変わり、仕事に打ち込んだそうだ。

もちろん、いろんな経験をしてきたそうだ。

仕事の話、恋愛の話、人生の話、失敗談。。。すべてをさらけだして笑いながら話してくれる。

アニキもまた、感謝の言葉ばかり口にする。

いろんな人をかばい、とばっちりを受け、それでも文句一つ言わず、ニコニコしている。
曲がった事は大嫌いで、一本筋の通った人。

そのアニキはいつも言う。

「自分が嫌な事されても、そのまま同じように返しちゃいけん。じっと我慢して誤ってくるんをまっとくんよ。誤ってきたら水に流して許してやればええ。わかってくれりゃえ~んじゃけ~。」

と。。。


こんなことも・・・

「「遊ぶ時はあそびゃーえーんよ。その代わり、遊ぶんじゃったらその日食う分くらいは稼いでからあそべ~。自分が動いた分がお金。おいしい思いして稼いじゃいけん。汗水たらして働いた分だけが自分のゼニじゃ。」いうて親父によ~言われたわ~。」
と言いながら、アニキもそうである。。。


それから、気遣いがサイコーにできる人なのだ。








アニキとは二年ほどの付き合いになる。。。

これまた俺が飛び込んでいったんじゃけど、そんな俺を
「お~、わきゃ~のにがんばっとるの~。え~え~。力になるけーがんばりにゃ~!」
って、おもしろがってかわいがってくれた。


そんなある日、俺は失敗をおかしてしまい、そのことでアニキのところに相談しに行った。

「実は~~~~~・・・なんです・・・」

と言った俺に、

「そりゃ~いけんかったな~。まあ、今の時代じゃけ~そういうこともあるわ。そういう人もおるけ~な。ま~、もうえ~が~^^」


といって笑い飛ばし、その上、困っていた事を引き受けてくれた。。。

アニキにとってはマイナスなことなのに。。。


それからもずっと可愛がってくれている。


先月、またアニキに迷惑をかけてしまった。

が・・・

そのときも、少し注意する感じでしかってくれ、その後に・・・
「え~え~、気にすな~。わしがえ~よ~にしとるけ~大丈夫よ~^^」

って笑いとばしてくれた。。。


そのアニキがよく話してくれる。

「みんなが喜んでくれるのがわしゃーうれしいんよ~~~^^」



俺は、何度もアニキやYさん助けられ、勉強させてもらった。


「あ~、すごい人じゃ。俺もあんなひとになりたいな~・・・」


そんな日々が続いたある日、わかばが寄ってきて・・・


「ぱぱ~、きいてきいて~!!!」

「あめにもまけず かぜにもまけず
 ゆきにも なつのあつさにもまけぬ
 じょうぶなからだをもち
 よく(欲)はなく
 けっしておこらず
 いつもにこにこわらっている
 いちにちに げんまいよんごうと
 みそと すこしのやさいをたべ
 あらゆう(る)ことを
 じぶんをかんじょうにいれずに
 よくみききし わかり
 そしてわすれず
 のはらのまつの はやしのかげの
 ちいさなかやぶきのこやにいて
 ひがしにびょうきのこどもあれば
 いってかんびょうしてやり
 にしにつかれたははあれば
 いってそのいねのたばをおい
 みなみにしにそうなひとあれば
 いって こわがらなくてもいいといい
 きたにけんかやしょしょう(訴訟)あれば
 つまらないからやめろといい
 ひでりのときは なみだをながし
 さむさのなつは おろおろあるき
 みんなにばくしょうおう(でくのぼう)とよばれ
 ほめられもされず
 くにもされず
 そういうものに
 わたしはなりたい」




「おぼえたんよ~!!!」





「・・・」





まさにアニキはそういうものなのだ。。。




正直、その時の状況がリアルすぎて、心に響いた。。。




と同時に、一生懸命なわかばの姿に感動した。。。





そういうものにわたしはなりたい