10th August ,2006

眠っているもの・・・

ここ何日か、材料を探しまわってました。。。


見つけてしまったかも・・・お宝を・・・^^^^^^^^^^



庭に使われる材料っていろんな物があるけど、同じ自然界の産物でも限界の封印を張られている物がたくさんあるんです。


クズ石、ボロ木、なんて呼ばれて・・・


私としては・・・

『捨てられるような、クズの扱いをうけている素材に光をあてたい・・』



だいたい、クズなんてものはない!

そのものの良さを見てやれないだけなんです。

たくさんあるもの、安い物に価値を見出せない、希少価値のあるものに飛びついてしまうってこと、よくあるよね。

本当にその物の良さがわかってたらいいと思う。
でも、そうじゃない場合は多いよね。

ただ高いからいい。と先入観を持ってしまう場合は多いよね。


俺はそうはなりたくない。


これは!!!という材料を見つけた時、そこにおられる方に、

「私は庭師をしています。是非この材料を分けてください。」

こういうと、ほとんどの方が、

「こんな物、庭につかうん?そんな人聞いたことないわ^^」

って言われます。

「いや、僕はこれが好きなんです。誰も使ってなくてもいいんです。僕が好きなだけでいいんです。」

こう言います。

すると、みなさん面白がってかわいがって下さるんです^^;

「あんちゃん、おもれーのー。わきゃーのに。おっしゃ、わしにまかしとけーや。あんちゃんがえーよーにしちゃーるけー、いつでもこいや!(訳:お兄さん、おもしろいね。わかいのに。うん、私に任せなさい。お兄さんが思うようにしてあげるからいつでも相談にきなさい。)」

ってね^^





しっかりと、自分の眼で判断し、自分の感覚で材料を選ぶ。そして、素材の力を引き出す為に自分の力を注ぎ込む。

そうやって、庭を作っていきたい。


そうすることで、自分独自の庭を作ることができる。


そう思うんです。。。


新たな材料を探している時は、ウキウキします。

めちゃくちゃ楽しいんです。

自分で開拓するだけに、『おう、やっと出逢えたな。^^』なんて気になったりして。。。

どんどん、どんどん山の中にもぐっていきます。。。


山の少しの変化を見ながら、時には車から降り、時には行き止まりだったり・・・


変な目で見られることもしばしば^^;


そんな、無駄な時間を過ごしていても、自分にとってはすごく有意義な時間で、絶対に必要な時間なんです。

28th May ,2006

石道具が・・・

少し天気がサッパリしないので、今入っている庭の次の現場で使う石を割っていた。。。


マメヤをぶっこむ穴を彫っていた時のこと・・・


「プシューーーーーーーーーーーー・・・」


テッポウの接続部分が折れてしまった・・・

どうやら空気の圧が強すぎたみたい・・・


急遽大きな道具で穴を彫り、無事割れた^^


これが、なかなかいい感じに割れて・・・




庭師は、現場を想像しながらまず頭の中で一度、庭を作ります。
勿論、一度と言っても、一つの形になるまで何度も何度も作り直します。
私の場合、ほぼ既製品は使わないので、材料がみつかっていないのに図面に入れる場合がよくあります。

さらに、それらを想像の中で組んでいく。

正直、形を作ることはたやすいことです。
しか~し!!!

頭に想像している雰囲気を醸し出すことができるかどうか、それが難しいんです。。。

現場にある石で、その雰囲気がつくれるのか、また頭に想像している石を作る、もしくは探すことができるのか、樹があるのか・・・



庭は、何かひとつでできるものじゃないんです。

すべてのモノが、響きあって一つの空間を作る。

全てのモノの力をかりて、それらのパワーを最大限にいかして、、、


雰囲気をつくるんです。。。





この石が据わる庭が楽しみじゃ。

どう割れたかは乞うご期待^^



ちなみに壊れた道具も、苦労の末に復活!!!

よかったよかった^^

26th April ,2006

土留め石積み



昨日、もう一軒の庭の解体、補修が終了。。。

ここも、今月末から家の新築工事に入る。

完成は今年の終わり頃とのこと。

ここの庭は、入る前からいろんなお話をさせていただき、いろんなからみもあり、
何度もお断りしていた・・・

断ったにもかかわらず、ここのお施主さんは何度も電話してこられ、しつこくお願いして下さった。

その行為に感激し、仕事を請けることにしたんです。



はじめの話では、「家を建て直すから、一部庭を撤去してほしい」
ということでした。。。

撤去した石を置く場所や、移植の植木を植える場所など聞いたら、

「すべて任せます。」

と言ってくださった。

サプライズをおこそうと思い、置いておくだけの予定だったスペースに背景につながる一つの景色をつくったんです。遊びを兼ねて^^(もちろん、一日の作業時間を10~12時間に延ばしてね^^)

しかも、解体と同じ日数で・・・

さらに、裏山に・・・

さらにさらに、少しだけ、既存の石積みまで壊して・・・

「これを見た時のお施主さんの顔が見たいな~」って手伝いに来てくれた岡山の坂ちゃんと話していたら、お施主さんがこられた。。。

「!!!うわぁーーー!!!裏にはもったいないくらいのものが出来たねー!!!」

と大喜び^^

よかった。。。


それから2日後、お施主さんから

「実は、裏山をずっといじりたいと思ってたんです。ぜんちゃんに是非いじって欲しい。家を解体した後にすぐに入って欲しい。」

って言ってくださったんです。



そこは、家が建ってしまうともう入れなくなるんです。

そこには、なぜか15tくらいの石がポツンと1つだけ転がっているんです。。。

「これを生かす景色をつくります!!!」

私はそう言いました。。。



今回作った景色が、次の縁をつくりました。。。

私は常に思います。。。



どうでもいい事をちゃんとしないといけない。。。



いいものつくるのは当たり前。。。



残土の置き方、石の置き方、ガラの置き方、ゴミの置き方、道具の置き方・・・

きれいに整理、整頓。

置いとけばいい物も、きれいに置きます。

毎日見るのはお施主さん。きれいに置いとけば気持ちがいいはずです。


そんな姿を、みんなが見ています。。。

19th April ,2006

ここにできるもの

先日、一軒の庭の解体がおわった。。。

これから、新たに家を増築される。。。

家の完成後の作庭となる。。。


今回、松一本と、椿二本、百日紅、サツキ類、下草類以外の樹木たちは、すべて伐採した。。。

見る人見る人に、

「もったいない・・・」と言われた・・・

しかし、これは、お施主様となんどもなんども話し合いを繰り返し決定したことです。
私の書いた作庭のイメージスケッチを見て、とても気に入って下さった。


「すべてお任せします。」と言いながら、お施主様が決めて下さった事。。。

もちろん、そうは言っても昔から慣れ親しんできた樹木達。。。
お施主さんも可愛かったに違いない。。。



そう思って、一番大きい松の木を取り入れることにした。。。
石も、ある石を使う予定。。。


なるべくある物を使ってあげたいし、樹木を伐採なんてことも気がひけたりする。
しかし、ここにある樹は作りすぎていて、直しようのない樹が多かった。。。

だから、太い松も二本伐採した。買おうと思ったら、新たに入れる雑木よりはるかに値段が高い樹です。



ものづくりって、そういうものだと思う。。。

高いからいい材料じゃないんです。。。

自分の感覚でいいと思うものがいいんです。。。



その材料の良さをどう生かしてやり、それを全体でどうまとめるかが大事なんです。。。

一つの材料の高い安いじゃない。

???じゃ、なんでばっさいしたの???って思うじゃろ?

人間の手によってその樹の良さを完全に殺されてたってことなんよ。。。
それはもう、どうにもならん手入れをされてきた、直す余地を与えんくらい樹の良さを無視した手入れをされてしまった樹じゃったわけ・・・

それだけは、どうにもならんのんよ。

切ったらおわり。枝や、幹をつけかえる事はできんのんよ・・・

要は、全体のバランス。

なんでもそうですね。


駅前再開発や、鞆の浦もそう・・・

その街の良さを無視して作ったら終わりなんよ。。。

壊したものは元にはもどらんのんよ。。。


時は戻すことはできん!


ものづくりをする者は、壊すときも命がけでするべきじゃ・・・


今、福山や、いろんな地方で開発を進めている人間みんなに言いたい!!!


お前ら!命かけれるか?!


・・・

無理じゃろうな・・・



果たしてここにどんな庭が誕生するのでしょう^^

犠牲になった樹木たちの為にも、いい庭つくるぞ~~~!!!


乞うご期待!!!

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